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太陽の帝国のcobossのネタバレレビュー・内容・結末

太陽の帝国(1987年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

私はJ.G.バラードのファンなので、原作が出たときは即買ったのだが、今に至るも積んどくのまま読んでいない。映画も今まで見ていなかった。反省しながら見ることになったのだが、作品としてのできはやはり微妙と言えましょう。
前半の上海イギリス暮らしとか、町が無人になって缶詰を食べるところとかは結構面白い。若きジョン・マルコビッチに拾われて収容所に入り、成長して便利屋になるあたりも楽しそうで良い感じである。が、こっから移動したり人が死んだりでだんだん話が暗くなっていくのであった。最後はカタルシスなく終わる。
監督スピルバーグ、脚本トム・ストッパードとドリーム・チームなのだがまあそういう原作なのでしょうがないのであろう。「ゼロセン」「ナカジマ」とかの単語も飛び出す日本飛行機ファンの主人公だし、監督もスピルバーグなのでそこはかとない日本への愛着が感じられるのだが、何と言っても敵なので「大きな声では言えないけど良い人もいると思うんだ、みんな戦争が悪い!」みたいな仕上がりになっております。
クリスチャン・ベールの目がだんだん座ってくるところが真に迫っています。伊武雅刀、ガッツ石松はすぐわかったが山田隆夫は分かんなかったなあ。
見終わると缶詰を買いたくなる。
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