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三十四丁目の奇蹟/34丁目の奇蹟のchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

5.0
言わずと知れたクリスマス映画の古典傑作🎄実は本作におけるサンタの真贋には答えがあるらしい(後ろで記載)?1994年のリメイク版については明日行われるMacy'sのパレードの時間に合わせて投稿したいと思います。

感謝祭の日にNYで行われる老舗デパートMacy'sのパレード。それは、Macy'sの社員たちにとってはクリスマス商戦の幕開けを意味します。そのパレードで酔っ払ってしまったサンタクロースの急遽代役となったおじいさんが、そのままMacy'sに雇われデパート商戦の陰謀に巻き込まれていく。ところが老人ホームで暮らすこのおじいさん、ガチで自分のことを本物のサンタクロース"クリス・クリングル"だと言い張る精神異常者?その真贋を巡って、ついには裁判が開かれることに...

まず、本作のサンタ役がいいんよ。ホントに観ているこちらまで、彼こそがサンタだと信じさせるものがあります。だから、現実主義者の母親ドリスの影響でサンタを信じない女の子スーザンが、次第に彼のことを信じるようになるのもすごく説得力がある。そして、商業化されたクリスマスを忌み、全ての子供たちの幸せを願う彼のクリスマス精神は映画から70年以上経った現在でも決して色褪せません。

サンタ役を雇う母親のドリスは、現代から考えるとあまりきちんと掘り下げられず、男性の都合に合わせておざなりに描かれるため、やっぱり古い映画だなぁと感じますが、当時としてはキリスト教の大切な日であるクリスマスを題材に、死が二人を分かつまでという神への誓いを破り離婚した女性を描くということは大変なスキャンダルだったそう。

最終的に映画で、クリス・クリングルを名乗る彼が本物のサンタであるかどうかを曖昧にしたままであることは、本作に温かな余韻を残しています。ところが監督は後に、彼は本物のサンタではないという思いで撮影したと語っています。え~、夢を壊さないで~😱うーん、確かによく考えると、彼はプレゼントを自分で用意することはせず、スーザン含め原則として全て子供たちの親のお金で購入をさせています。

でもね、やっぱり彼はサンタでいいと思うんよ。だって、その優しく温かな眼差しを持った彼の姿は、実際には見たことがなくても我々がサンタクロースと聞いて心に思い浮かべる姿そのものなのだから🎅
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