しちれゆ

美しき棘のしちれゆのレビュー・感想・評価

美しき棘(2010年製作の映画)
3.7
レア・セドゥを愛でる映画。
母を亡くしたばかりの十代の少女プリューデンスは自分の中にぽっかりと空いてしまった穴を埋めるためライダーたちとつるみパーティーに興じ男を誘う。そんな行いに反してプリューデンスが着ているのが高校生らしいチェックのシャツなのが彼女の素の心をのぞかせる。不良少女に見えるマリレーヌがバージンだったり週2回も夜出掛けられないと言ったり、ライダーのフランクが昼間は真面目に働き、優しい母を持っていて、刹那を生きているような若者たちが本当は見かけほど無軌道ではなくて、青春の日々は大人として生きていく未来のための不可欠な時間なのだなぁと思う。
最後にプリューデンスは母親の幻を見る。心の堰が決壊しずっと無表情だった彼女の眼から涙が溢れる。清々しいラストでした。評価が別れる作品ですがセドゥファンは必見です。
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