ジャン・ルノワールの観る
優秀な子孫残すには人工授精だと
主張する科学者で欧州大統領候補
のアレクシ博士が子供欲しさに
実験台へと彼に近付く田舎娘ネネ
ットに恋してしまうがの話
ドタバタもありの恋愛喜劇で自然
に従うのが人間的で幸福であると
言い放つ傑作
ネネットの知り合いで山羊連れたオジサ
ンの笛吹くと何かが起こるそうで本編で
も彼が吹く笛の音と共に恋物語が動く。
その後もアレクシをネネットに導く天使
の様に何度か登場し恋する二人を満足そ
うに眺めております
ネネットを後ろに乗せ原付で走るアレク
シの幸福感。この幸福感はフランス映画
ならではだと思ってますが理由なんか考
えると自然なまま浸れば良いのだとルノ
ワール先生に怒られそうなので黙って
浸るです
樹齢何百年と思われる大木や川の流れや
風に揺れる草や虫やらをそこそこの時間
流し続ける映像が数回入る。
物言わずの自然ですが人間に何かを訴え
る雄弁さも兼ね備えてるようでドキリ
喜劇映画でルノワールもキャリア晩年で
すがその裏にはとてつもない攻撃的なの
が秘めてる様で楽しいけれど少し怖い。
傑作としか言いようがないです