大人になってから見返してみたら、主人公が父親を失った喪失感や、宗教を強制される事の抑圧を抱えている事に気付いた。
彼の空想癖は、その空白を埋め、現実から逃避する為に生まれたものなのだろう。
そう考えると、ただの可愛らしい映画から、少し切ない一面が見えてくる。
どうして人は芸術やエンターテイメントを必要とするのか?
どうして人は芸術やエンターテイメントを創作するのか?
同監督の最新作『SING/シング』と通底するテーマが本作にある。
不良少年リー・カーターが最後に見せる、とても柔らかな笑顔が印象的。