原題はHere we go round the mulberry bushで、桑の茂の周りをぐるぐる回ろう。trafiic による同タイトルの曲がメインテーマとして、オープニングや作中で頻繁に使用されていてこれがめちゃくちゃ作品の印象を凝縮したような歌詞とメロディでした!
この曲の歌詞の中に、
「レースはいつのまにか始まっていて、私はそこで勝たなければいけない」
「ここでぐるぐる回っていて、私は誰かを探している」
「あてもなくぐるぐる回り続け、桑の茂みのなかは見えない。そこに辿り着いた時、もし私が孤独だったら桑の茂みが私を匿って(守って?)くれるだろうか」
という内容があるのですが、まさにそんな物語です。
子どもと大人の境目の時期、守られていた頃は過ぎ去ってしまい、自立していく過程の孤独や不安定さが引き起す主人公の歪な恋愛遍歴と肥大化する自意識が軽妙かつ滑稽に描かれていたように思います!
そして、60sのイギリスのファッションがめちゃくちゃ可愛い....!マーブルフラワー柄やペイズリー柄の柄シャツ、鮮やかな色、コンパクトで可愛いシルエットのワンピース....アクセサリー類もめちゃくちゃ可愛くて出てくるファッションが全部ツボだった!
60年代イギリスの、社会との関わり方の過渡期の若年層が形成した不安定で脆さもあり、エネルギッシュで装飾性の高さを持ったカルチャーをもっと知りたいと思いました!