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十代の性典の3104のレビュー・感想・評価

十代の性典(1953年製作の映画)
3.4
若尾文子が「性典女優」と呼ばれる所以となった出世作。

物語としては男性目線で〝やっつけ〟ともいえる筋立ての粗さが目につく。
3人の女性を柱に描かれるがそのうちの1人、南田洋子演じる房江の行く末はどうなった?あれで終わり?不憫というか雑な扱いである。

主役格の沢村晶子(後に美智子)。かなりの美人で唯一といってもいいセクシーなシーン(そう、タイトルに惹かれてそういう描写を期待しないほうがいい。とはいえ彼女の「胸元アップ」でも、当時としてはなかなかに大胆な描写だったのであろうか)もこなす。
しかし体を張った甲斐もなく?、その後は作品には恵まれずいつしか引退したのだとか。正統派な美人だけにもったいない。

そして二十歳そこそこのあやや。「お姉さまァ」と甘える口調~語尾の吐息の抜け方がたまらない~などにすでに色香は漂うが、ふっくらした表情や学生服姿はまだまだ初々しい。尻餅のシーンがわかりやすく可愛いぞ。

ヒットを受けてあと3作ほど作られた、他の「性典シリーズ」も観たいところ。
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