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私はモスクワを歩くのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

私はモスクワを歩く(1964年製作の映画)
5.0
33位[私はモスクワを歩いた!或いは瑞々しい恋と青春の一日] 100点(オールタイムベスト)

超絶大傑作。可能なら1億点くらいあげたい。開始10秒、ガラスに映る歌う少女、飛行機を背に立つ主人公との会話の切り返し。泣いた。もうこれで十分なのだが、その後も美しいモスクワの情景を瑞々しく切り取り、田舎から出てきた青年と都会の青年の友情譚を丁寧に綴っていく。どのショットもシーンも一々可愛いし全てキマっていて素晴らしいの一言に尽きる。大ヒットしたという音楽もジブリみたいな世界感で本編と絶妙にマッチしている。本筋と全然関係ないけど、雨に濡れる女とその周囲を自転車で回る男のシーンは最高すぎて感情がサチった(ダネリアはこのシーンから映画を作ったらしく、ポスターもこのシーンである)。あと追走劇のシーンは全てが天才的で、ここでも泣いた。

雑にまとめるとショットの強度が少し下がって物語の強度が増したパヴリコフスキみたいな感じ。全てが最高だった。ちなみに、このトビー・マグワイアみたいな青年がニキータ・ミハルコフの映画デビューらしい。普通にイケメンで歌も上手い。アリョーナを演じたGalina Polskikhもパヴリコフスキ『Cold War』のヨアンナ・クーリグっぽくて感動した。

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追記
例の日本人はウノ・マサアキという人物らしいが詳細は不明とのこと。
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