あきっこ

ノートルダムの鐘のあきっこのネタバレレビュー・内容・結末

ノートルダムの鐘(1996年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

小さい頃から、ディズニー好きの親に色んな作品を見せられてきたけど、ノートルダムにはあまり興味を示さずすぐに飽きてしまっていたらしい。今改めて見てみると、まぁ子どもの頃の自分にはピンとこないよな、と納得した。

とにかく絵と音楽がずっと素晴らしく、パリの街並みや空の表現が特に綺麗。
話そのものは、よくこの題材をディズニーでやろうと思ったなと驚くくらいにシリアス。当時の宗教的・時代的な背景もそうだし、民衆が祭でカジモドに向ける悪意や、フロローがエスメラルダに向ける劣情など、嫌にリアルな人間の負の側面が描かれている。
"Hellfire"を歌ってからのフロローさんのインパクトはまあ凄くて、彼がヴィランズとしてカルト的人気を得た理由がうかがえる。エスメラルダのキャラ造形も魅力的で、3人の男性を虜にする説得力がしっかりあった。

そんな作品だからこそ、ディズニーお約束のハッピーエンドが少し力技に感じる。すごく爽やかな終わり方だけど、さすがにテーマの重さを回収しきれていないというか。まぁ原作通りのエンディングを見せられても、子どもたちはどんな顔をすればいいんだって話だけど。
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