男臭さを描かせたらこの人の右に出る人はいないと思っている、マイケン・マン監督作品。
デニーロ、アルパチーノの二人は言うまでもなく、周りを固めるメンバーのプロさ、渋さ、そして一度入ると抜け出せないその様ですら、全てが絵になっている。ただこの作品がただのクライムサスペンスで終わらないのは、その中に家族や人との温もりに餓え、それを求める姿や、はたまた対立する相手にシンパシーを感じる姿にこそ、この映画の良さが詰まっている。
プロではあるがその中にはリアルな生活や、感情がある。そういう意味でのリアリティが詰まっている。
この映画を見ると、いつも切なさを感じつつも、見終わったときにはカタルシスを感じ、素晴らしい余韻と満足感に浸れる、そんな映画。