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黒蘭の女のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

黒蘭の女(1938年製作の映画)
1.0
No.113[性格悪いだけの女を眺めるほど暇じゃないんで] 0点

本作品の出演はスカーレット・オハラのオファーを蹴られたからと言われているデイヴィスの代表作。しかし、スカーレットと比べると芯の強さが全く見られない"ただの性格悪い女"でしかなくて不快だった。ファムファタールとして見てみても周りの人間から完全に"イタイ奴"扱いされていて人との繋がりがないのでそうでないことが分かる。どうでもいいタイミングで挿入される決闘も"南部感"を煽りたいだけでキモすぎるし、"悪女が愛のために聖女になった"みたなラストも反吐が出る。

しかも、何への反抗か知らんが白いドレスを着るべき舞踏会で赤いドレスを着ることに執着し、皆の反応を見て帰りたがるのは弱すぎ。スカーレットの方が100倍強いから見てて爽快なんだよな。でもフォンダがブチギレて赤いドレスで踊らせ続けるとことかは自業自得すぎて爽快だった。

自分で婚約破棄までの道を敷いたくせに勝手に嫉妬するのはお門違いだろ。迷惑千万だよ。人を不快にする以外の目的で作られた映画でここまで不快な思いをしたのも久しぶりである。Filmarksは1.0以下を付けさせてくれ。

追記
一旦怒りが引くと問題が分かった。本作品は性格悪いだけの女を真ん中に置いたはずが、"だれ"の"何"の行動をもとに"何を伝えたい"かが不明瞭なのだ。それ故背筋がゾワゾワするのである。あんな描き方しといて最後は突然聖女になるんだからワイラーが本当にそんな絵空事を信じていたとなると呆れるしかない。
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