このレビューはネタバレを含みます
ちょっとずつ…ちょっとずつ…
それでいて
出会った瞬間から惹かれあっていた2人は
確実に距離を縮めていく。
ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープの
名コンビによる不倫のラブストーリー。
まるで新海監督作品を思わせるほど
電車が何度も登場する。
出会い、別れ、そしてラスト。
『秒速5センチメートル』では踏切に遮断され、
「君の名は』で電車の中からアノ子を見つけた。
カンカンカンカン!とけたたましい音を上げて降りてくる遮断機を前にしても、メリル・ストリープはアクセルを踏み込む。
が、
ギリギリの所でブレーキを踏む。
個人的には、これでお終いだと思うのです。
ココで突っ込める人間だけが踏切の先にあるものを掴み取る権利を有すると思うから。
不倫なんて、暴走しなきゃ出来ないよ。
だから、ここでブレーキを踏んだ人間がまた同じ相手と…っていうのはナイと思うんですよね。
2人の枷となっていたのは、あの素敵な配偶者たちじゃないんだから。
暴走出来ない2人がもどかしくも愛しい映画のラストがアレはちょっとナイかなあ。