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スパイダーマン2のRのレビュー・感想・評価

スパイダーマン2(2004年製作の映画)
4.5
先日見たスパイダーマンの続き、見てみました! ヒーロー物シリーズの続きを見るだなんてめちゃくちゃ珍しい! オススメされたのなら見なければ!と思って。かなり面白かった! 僕は後半より前半がめちゃめちゃ好きでした。ストーリーに触れると1のネタバレになってしまうので、あまり触れないが、おっ!スパイダーマンふっ切れたな!と思った1から、だいぶ状態と状況が変わって、自分の使命を果たすことに頑張ってはいるが、結局、煩悩に悩まされる姿が描かれる。その人間臭さが面白かった。破格のスーパーパワーを手に入れながら、大いなる使命にそれを投じきることができないスパイダーマン。迷い。葛藤。すごくリアル。ふつうの人間としての幸せを犠牲にして、高邁な理念に殉ずることって、ほんと難しい。本作では、”ふつうの人間としての幸せ“は、恋愛の成就という形をとっている。ふつうの人間(特に大人)にとっては、群衆から離れる不安、未来が見通せぬ恐怖、全てが自己の責任となる重圧感、などの方がより切実な問題となるだろうが、スパイダーマンはそこらへんの葛藤はなさそう。その時点である意味すでにスーパーマンやねんけど、恋愛というもっともっと世俗的な煩悩を抱えているのは、世の少年たちに向けたエンターテインメントとして、共感しやすいテーマだからだろう。けど、恋愛の問題をその他あらゆる葛藤の象徴として見ることは可能だし、僕にはそのように見えたからこそ、本作を大いに楽しめたのである。とはいえ、ボク的には、相手にその気があるんやったら、そっちは簡単じゃね?と思ってしまう。僕やったら最初から相手に打ち明けて、命をリスクに晒すことになるけど大丈夫? 大丈夫だよね? 大丈夫やって! どっちをとっても大変なのには変わりないから! って言ってしまいそう。けど分かる! 迷うのは分かる! めちゃめちゃよくわかる! 覚悟を決めるってマジ難しい。そう考えると、やっぱ大事なのって、自分を、他者を、どれだけ信じれるか。信じる力なんだろーなー。自分が迷ってどっちつかずだからこそ、相手も迷ってどっちつかず。そりゃそうなるわー。まぁ、相手のもう一方の相手にとっては迷惑でしかないけど笑 と、こんな感じで、メインテーマが興味深いのみならず、今回はヴィランの造形が素晴らしかった。有能なおっさん科学者の背中に4本のウネウネしたAI搭載のアームがついてて、そいつがおっさんの脳を乗っ取り、もとは善意から創造した、核融合よりすごいエネルギーを生み出すマシーンを、ウネウネAIが暴走させようとする、という流れで、ヴィラン側は、スーパーヒーローになれるパワーを持ちながら、自分でそれをコントロールできず、破滅の方向に流れてしまう、というテーマ性を備えている。テーマとしてはスパイダーマンもウネウネおじさんもすごく深い! まぁそれはどうでもよいので、置いとくとして、とにかくウネウネが素晴らしい! 僕はそもそもウネウネ蠢いているものが好きなので、いや現実に出てきたらめちゃめちゃ嫌やけど、映像とかで見るのは好きなのでね。あと、アクションシーンが1作目よりぜんぜん見やすくなってて、ぶおんぶおん目まぐるしさもありながら、スッキリ見れて、とても楽しかった! まぁ言うても何より最高なのはウネウネ。CG感丸出しの感じもまたイイ! で、ここからは少々ネタバレになってしまいそうなので、より注意して、ストーリーには触れず、ボカシて書いてみる。結局、迷いを突き破るのは、ありのままの自分として、周りも巻き込みながら生きていくという決意だと思った。ありのままの自分を隠して生きているうちは、どうしても胸の内のモヤモヤが晴れることはないだろう。たとえばゲイボーイのライフを取ってみても、周りの人たちにカミングアウトするかどうかで、生き方がぜんぜん変わってくるはずだ。もちろんしないのもその人の自由だし、して被る不利益もあろうが、自分らしくオープンに生きられる生活範囲が広がるのは確実だ。本作の場合だと、何もかもなかったこととして、永遠に本性を消しても、彼が責められることはない。けど、いちど明かしてしまうと、もう取り返しがつかない。それで生きていく覚悟を決めるしかない。その覚悟が、終盤の主題となる。何事にも勇気が要る。真実を貫くにも、人を助けるにも、人に善意を尽くすにも、人の気持ちを高めてあげるのにも、すべて勇気が必要だ。勇気ってほんま大事やなー、と再確認させられた。あと、最後に、細かいので好きなところを述べておくと、まずオープニング! 音楽とクレジットがカッコ良すぎて一気に引き込まれる! あと、I’m back! My back…He’s backの3連発は笑えたし、敵の出現ズシン!ズシン!の音に合わせてグワッグワッとカメラがズームインする演出も良かった! トビーマグワイヤは2の方が全然良かったし、メガネのほうがイケメンじゃね⁈ 眼鏡男子、実は結構好きなのかもしれない。あと、ジェームズ フランコはなんかえらいイケメン風に変貌してて、キャタピラからバタフライ。MJはその名を聞くたびにマイケルジャクソンの顔が頭に出てくるし、ウェディングドレスをまとって走る姿は、完全にメランコリアで、何とも言えない気分に。この人こそ裏ヴィラン。いくつか不満点(例えばそれ川に沈めるだけでいけちゃうんや🙄とか)もありますが、まぁ、少々気にしなくていいかー、と思えるくらい、傑作ヒーロー物となってました。ひょっとするとワンよりこっちの方が好きかも? いやーでもなー迷うなーということで同点に逃げます! いやーどうかなー。とりあえずコレで! 気が変わったらひゅっと変えます😆
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