larabee

阿修羅のごとくのlarabeeのレビュー・感想・評価

阿修羅のごとく(2003年製作の映画)
4.5
【黒縁メガネ萌え〜!】

しかしつくづく私はSFとかスペクタクルとかよりも、日常を切り取った作品が好きだなぁと再認識。そして日常を切り取った中でも「家族」を描いた作品は大好物。

ユニットとしての最小単位の一つである「家族」。そんな小さい単位の中に無限のドラマがある。沢山の時間を共有にしている、血が繋がっている、なのにわかり合えているようでわかり合えていない。でもわかり合えている。あゝ家族ってドラマ。

古くは小津安二郎、また最近では是枝裕和の家族モノは好物だが、森田芳光も家族を描かせたらピカイチ。そして脚本が向田邦子とくれば最強ではないか!で、やっぱ最強だった。

四姉妹が父の浮気を疑うところから物語がスタート。何やかんや相談する為に集まる姉妹、そんな彼女らもそれぞれの生活の中で誰にも言えない悩みを抱えていたりする。

仲のいい姉妹だが、他の姉妹には内緒で個々に相談したり、微妙に嫉妬や張り合う感情を持ったり。そんな姉妹の日常を淡々と切り取りながら、周りの男たちが時には身勝手に、時には偉そうに、また頼りなく絡んでいく。

四姉妹に大竹しのぶ、黒木瞳、深津絵里、深田恭子、母親が八千草薫。絡む男たちに仲代達也、小林薫、中村獅童。キャスティングも完璧(演技派しか出演していないので深キョンが若干可哀想だが)。

そんな中で私はやっぱり深津絵里。黒縁メガネかけてても綺麗さがこぼれ落ちている。深津絵里を進行役の三女にキャスティングしたのも絶妙。久々に好みど真ん中作品を観させて頂きました。
larabee

larabee