大量のガンマ線を浴びた天才的物理学者ブルース・バナーが
巨人で凶暴な「ハルク」へと変身してしまう苦悩と
エリザベス·ロス博士への想い。
屋根の上を走り抜け 入り組んだ街中での逃走劇となったロケ地も魅力的で
巨体と怪力だけで 暗闇でなかなか姿を見せない演出も 冒頭から引き込まれる。
逃げなければならない孤独と悲哀が
エドワード・ノートンから伝わってくる。
エリザベスを遠くから見つめる姿
彼の物憂げな表情や 彼女を守りたい一心である姿を見ているだけで 切なくなってくる···
軍の兵器として彼の細胞を欲しがる将軍とあのバケモノは嫌いだけど
掌の圧の風力で飛行機の炎を消したり
パワーとパワーで戦うのは 圧巻。
乱暴運転のタクシーで 怒り狂うエリザベスとブルースの会話はシュールで
ここだけ和んだな。
ハルクのパワーに圧倒されるのと
同時にバナーの表情の演技で訴えてくる作品。
エドワード・ノートンの序盤のあの演技があるから 最後まであの切なさの感情が持続する。
美女と野獣的であるから 好きでもあるのかも。