蟻子

名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター)の蟻子のレビュー・感想・評価

3.7
劇場版コナン第15作。
スノボを使って雪崩を止めようとするトンデモ展開を存分にお楽しみください。
「言葉は凶器」「そのまま二度と会えなくなる事だってある」という教訓めいた台詞が印象的な一本。

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事件の複雑さが増してきたというか、登場人物が増えてきたような気がして、推理モノとしても結構楽しめるかなと思います。
ただ容疑者内でキャラデザが少し似ている人がいて(山尾と武藤)、初見でちょっと混乱したのが残念。
私の理解力の問題でしょうか??

しかし今作の容疑者たち、仲間内で死亡交通事故とか起きてるのに8年ぶりだからって5人で集まる奇妙な同級生たちです。。

登場人物それぞれに思うところがあるというか色々事情が入り組んでおり、少し難しいというか見応えがあって面白かったです。
今回の犯人、罪を重ねすぎだし規模がデカすぎる。大いに償っていただきたいね。

しかしそれでも『銀翼の奇術師』程ではないにしろ、事件解決の後起きる雪崩によって事件が霞みます。
スケボーで雪崩に立ち向かうコナン。
本当無茶するというか…何個ライフがあっても足りないよ。アニメと分かっていてもハラハラする。


途中珍しく光彦と元太が言い争いの喧嘩をします。教訓めいた言葉を用いて喧嘩の仲裁をするコナン。
「言葉は凶器にもなるんだ」
「喧嘩したまま一生会えなくなることもあるかもしれないぞ」
というような内容。めちゃくちゃ響きます。




そしてここからはオタクの戯言なのですが、今作は私がコ哀の可能性に目覚めた作品でもあります。
(コ哀は所謂コナンと哀ちゃんのカップリングね)
初見の鑑賞順は忘れましたが、それまでコナン作品をストレートに新一と蘭のラブコメとして捉えていたのですが、この作品ではコナンと哀ちゃんの相棒ぶりは勿論のこと、スノボの2人乗りによって物理的距離がめっちゃ近い。
加えて蘭が事件にほぼ関わらないので、終盤の展開まであまりにも蚊帳の外。

コナンの原動力がいつも蘭であることには何も変わりは無いのですが、今実際に近くで支えてくれてるのは哀ちゃんじゃーん。。と思ってしまった初めての作品でした。
哀ちゃん人気なの理解したよォ…。



あとこれは小五郎の声優が小山力也さんに変わってからどうしても気になってしまうのですが、小五郎のセクハラ度合いや子供への厳しい対応や体罰が度し難いんですよね…。
美人に鼻の下伸ばすのはまぁわかるけど、別居中とはいえ嫁いる身分忘れすぎてるし、みずきさんへの態度がクドい。(後にこれはこの事件にとって必要な伏線だったんだと理解できたけど)
神谷明さんが演じている時は特に何とも感じなかったんだけどなぁ。時代が変わってきたから移り気な男性を許容しがたいというのももちろんあるとは思うけど、神谷さんの持っている、普段ちゃらんぽらんだけどいざと言う時は頼れる雰囲気がマジで好きだった。。。


さらにこれは私の個人的な事情ですが、冬馬くんの声をあてていた宮田幸季さんに青春時代を捧げていたので、サプライズ登場にテンション爆上がりでした。(出演知らなかった)
推してた声優さんがコナン作品に関わってたって、めちゃくちゃ嬉しいものですね。
蟻子

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