一気に(笑)
おれの好きな「群像劇」映画…第三弾!
3本のなかでは一番古くて1991年制作…もう30年近く前になるのか?
古いせいで今見ると人種差別の描き方とかが今よりぬるく感じるかも知れませんが当時おれにはとても恐ろしい映画でした。
「わが街」(原題・グランドキャニオン)
タイトルからハートウォーミングな雰囲気も感じるかも知れませんが…おれはとにかく恐ろしかった…
コメディで大人気だったスティーヴ・マーティンが路上で強盗に遭うシーンがあってとにかく逆らわず穏便に済まそうとしているのにとちくるった強盗が発砲!
脚を撃たれる…
「脚でよかった…」とかのんきに思ってたらスティーヴ・マーティンはショックで痙攣をおこし、白いズボンの股間が黄色く濡れていく…
なんかコメディで見慣れた彼が銃で撃たれて失禁するなんて…おれは恐ろしくて映画館でずいぶんショックを受けたもんです。
この群像劇を作ったのはローレンス・カスダン…スター・ウォーズシリーズやインディ・ジョーンズの脚本などで有名な人ですが監督でも腕のある人だと思ってます。
この「わが街」という群像劇も先の2本ほどとんでもなくはないけど印象的な終わり方をします。
やはり些末な人間関係をチャラにするような壮大なものを持ってきて終わらせる…
群像劇の醍醐味はその終わらせ方に尽きる…そう思います。
さて「マグノリア」「ショート・カッツ」そしてこの「わが街」をおれの好きな三大群像劇映画としてあげてみたんですが…
「あれ?2004年の『クラッシュ』は?」
と、思った方もいたかな?
天才脚本家と騒がれたポール・ハギスが鳴り物入りで監督した「クラッシュ」
確かに群像劇の傑作だと思います…だけどポール・ハギスが天才過ぎて脚本が「巧み」過ぎる…とおれは感じてしまいました。出来すぎている…奇跡のようなエピソードが見事に構成されていてそれが逆にリアルさを損ねていると感じてしまいました…
映画は面白くてマット・ディロンなんて最高ですが…
やはりおれが好きな「群像劇」は不完全で混沌としていてどうしようもなくなったところで力業で終わらせる!
この「わが街」のようなつかみどころのない映画にドキドキしてしまうのです😸💦