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ジャック・ドゥミの少年期のnagashingのレビュー・感想・評価

ジャック・ドゥミの少年期(1991年製作の映画)
3.0
『カンフーマスター』とかにも見え隠れしてるけど、ヴァルダってやっぱヤベー女。少年時代をユートピアとして再現するのって、本人だからできることであって、フツーは妻といえどそこまで共有できなくない? 老ドゥミへの超接写も偏執的かつちょいグロで「ホッコリ夫婦愛」みたいな概観には回収しきれない。夫に対してゼロ距離で、皮膚の角質まで愛してるってことなんだろうが、「お、おう……」って感じだ。幼なじみの女の子との思い出をミューズ(ドヌーヴ)で昇華させるような、男性作家の宿痾をさらっと仕込んでるのもすごいというかたじろぐ。
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