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黄線地帯(イエローライン)の3104のレビュー・感想・評価

3.5
ラインシリーズ第3作。シリーズ中今作のみカラー。
締まった前半に比べ後半がどうにもチグハグ。
黄線地帯、ヒロインの誘拐とそれを探す恋人の記者、騙された殺し屋・・という各要素がほとんど絡み合わないのが、話の欠陥とまでは言わないがどうにも不思議。他にも三条魔子は誘拐される必要が全くなかったのでは?スーザン・ケネディなぜ黒塗り?などなど突っ込みどころは多い。

神戸が舞台なのに神戸ロケがなく、都内や横浜とおぼしき場所で済ませているのは、映画内の昭和の景色好きとしては誠に残念(神戸駅でさえ「こうべー、こうべー」と言いながら東京駅で済ませている)。だが「カスバ」の狭く上下動の多いセットの造形は素晴らしい。お金がなかったであろう末期の新東宝としては存外の頑張りではなかろうか。

殺し屋役の天知茂の、時代がかった所作や台詞回しがクセになる。
女の約束と貞操を信じる奴は低脳だ。
豚野郎!等々。
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