トシオ88

ジャッカルの日のトシオ88のレビュー・感想・評価

ジャッカルの日(1973年製作の映画)
4.1
サスペンス映画の永遠の名作。フォーサイスの世界的ベストセラーをジンネマン監督が骨太の映画に仕立てたその采配は見事😆
事実の積み上げとフィクションの折込みが破綻なく綴られて、クライマックスの戦勝記念日のドゴール大統領狙撃シーンに繋がっていく。

エドワード・フォックス扮するジャッカルの冷酷な殺し屋の演技が素晴らしい。説得力のある鍛え上げた体を地味なファッションに隠して、必要とあれば無関係な人も抹殺して目標に邁進する。
職人が仕上げたカスタム狙撃ライフルの試射シーンなどはいつ見てもそのリアリズムで昂奮する。
伴奏もミニマム。主な音楽らしいのはクライマックスの国歌ラ・マルセイエーズと仏軍行進のマーチぐらいかな。或いは観ている方も緊張して音楽が耳に残らないのかもしれない。
本当の戦勝記念日のパレードに撮影カメラを持ち込み、その中での俳優たちの演技にはリアルドラマの真骨頂と言えるかも😆

70年代初頭のヨーロッパの風景も目に染みる。そして車、エリーゼ宮に整然と並ぶシトロエンDSの車列はそれだけで未来的な風景🚗😆
因みにモンペリエ男爵夫人役のデルフィーヌ・セイリグの衣装はCHANELが提供しています。
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