ドント

サランドラのドントのレビュー・感想・評価

サランドラ(1977年製作の映画)
3.5
77年。軍の実験場になっている銀鉱跡地に迷いこんだ平和な一家が、人をとって喰う危ない一家と対峙するウェス・クレイブン監督作。
平たく言うと『悪魔のいけにえ』荒野版。ビジュアルが一番鮮烈なキャラがファミリーカーストで下らへんなのも同じ。のっぺりした昼間と暗い闇夜、直接的暴力描写は少ないが行われることはかなり強烈で、見せない見せ方がいい。それなのに全体的にそっけなくドライなのがまたよい。そんな中の朦朧とした母親の語りの湿り気にグッとくるのだ。
犬がビューティとビースト(=美女と野獣)で、それがトレーラー側と荒野側のトレースになっている。文明側の獣性が爆発して断ち切るように迎えるエンディングの乱暴さもいいけど、特典にある犬を挟んで手を取り合う別エンディングも好ましい。
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