イギリスの文豪グレアム・グリーンが原作。
「第三の男」を書いた人だ。
モッズ出身の不良青年が、殺人を犯し、証拠隠滅のために、被害者を目撃した女性をデートに誘い、愛しているふりをして、結婚する。彼女の方は、彼を愛し、信じているのだが…。
タイトルの"ブライトン・ロック"というのは、ブライトンで売られている棒状の飴のこと。この映画の中で、小道具として使われている。
サム・ライリー演じる主人公のピンキーに、あまり魅力を感じなかった。ローズが、あんなに彼のことを一途に想うようになるのも、急過ぎるし、無理があると思ってしまった。原作は、面白いらしいので、脚本の問題なのかなぁ。
しかし、レコードに声を録音するくだりは、良かったと思う。あんな機械があったことに驚いたけど、時代を感じたし、最後のオチも、なかなか良かったと思った。
ブライトンの街並は、やっぱり素敵。ビーチから伸びた桟橋に作られている遊園地「ブライトン・ピア」の雰囲気が、とてもいい。そして、ブライトン近郊にあるセブン・シスターズという白い崖も、圧巻の景観。いつか行ってみたい。
本当は、リチャード・アッテンボロー主演の1947年版「ブライトン・ロック」の方が観たかったのだけれども、観る方法が、現在無いので、リメイク版のこちらを観た。
旧作の方は、1935年のブライトンが舞台なのに対して、こちらは、1960年代のブライトンが舞台。今作では、その当時に起きた不良グループのモッズとロッカーズの抗争の様子が描かれているので、ブライトンを舞台にした有名な映画「さらば精神の光」を思い出した。
ローズ役のアンドレア・ラインズボローが、他の映画で観た時より可愛いなぁと思った。
ヘレン・ミレンとジョン・ハートが、やはり、とても存在感あった。