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高原の情熱のnagashingのレビュー・感想・評価

高原の情熱(1944年製作の映画)
4.0
ストーリーもキャラクターもロケーションもすべてがほどよくイカれている。狂騒的な仮装舞踏会がクライマックスだと思ったら夜道の爆走運転がクライマックスだと思ったら要塞みたいな建設現場での生と死の交錯がクライマックスだった。その間、しぼんではふくらむ銃の発砲の予感。冒頭、爆風で転がる砂礫が迫るローポジのショットが、ラストの墜落の予告でもあった編集の魔術に愕然とする。ポール・ベルナールは『白い足』と同様、本命には拒絶されるのに一途なおばさんには執着される金持ちの役。ニュートン→ウィリアム・テル(の息子)への早変わりが楽しい。
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