どーもキューブ

現代やくざ 血桜三兄弟のどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

現代やくざ 血桜三兄弟(1971年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

中島貞夫の現代やくざ3兄弟


 2012年3月14日 17時34分レビュー。




音楽山下毅雄。脚本野上龍雄。監督中島貞夫。

中島貞夫監督シリーズ、「現代やくざ」シリーズ五作め。

教えて頂いた作品でビデオ屋にちょうどあった作品、東映ビデオ鑑賞。

中島貞夫監督は、こういう「シノギ」系任侠物語が実に素晴らしい事に気づきました。

「893愚連隊」でもそうですが、本作では、

組織やくざの抗争を現代色に中島色に染め直して血桜三兄弟の奮闘的シノギあいが展開されます。

鼻っぷしが荒いノミ屋の渡瀬常彦。
ダンディにあつい熱情な兄貴に伊吹吾郎
そして文太さんにしては異色な役柄、インテリ胃の弱い経営者に菅原文太
この兄弟ぶんのシノギ物語であります。

そこに松尾和子ママや

フラリと客演する荒木一郎のぶるった若者が出てきます。

歌手荒木一郎の素晴らしいひ弱さは、必見!

この時期荒木一郎は、杉本美樹と付き合っていたそうで、杉本美樹もおそらくチラッと出演しています。

そして素晴らしい 男だち
お気に入り俳優小池朝雄のダンディムチャクチャな鉄砲玉具合、必見!

とにかく怖い、いうこと無茶苦茶、横暴、超クール、すんごい悪い感じが出てます。

一貫したふてぶてしさは、本当に素晴らしい!

文太と対立するシーン構図、台詞に、「グッ」ときました。

あと本作の山下さんの音楽がとにかく

グルービィー
めちゃくちゃおっしゃれーなタイトル曲、ジャジーな音、
和風からは想定外な音楽が聞こえてきます。

フランス映画みたいです。


この音楽が本作をどこか高級なギャング映画に高めてくれるような雰囲気をかもしています。必聴!

あと名台詞!文太の

「ブタヤロウ」が

苦笑いしながらも、響きました。文太さんの台詞も非常に「現代やくざ」に相応しい
台詞、論理、時代の経過、仁侠映画からの脱却的叫びが鳴り響いて面白かったです。

組織にしばられたくない仁義知らずのような任侠映画の流れを否定するキャラクターが登場する本作シリーズの象徴的キャラクターでありました。

ラストの幕切れも良かったです。印象的なラストで大満足!




さて

血桜三兄弟のシノギ
男たちの生活ぶり、男っぷりと組織暴力ゆさぶり

中島監督のエロ実録風な風を取り入れながら

兄弟達は、翻弄、影響、びびりながらラストへ向かっていきます!

是非血桜の咲きっぷりご覧ください!

追伸

頭から劇中歌

「マリリンモンローノーリターン」

が、離れません!

本作DVD化してほしいです。多分なると思いますが、。

あと中島監督のデビュー作が、「クノイチ」物だった事も面白い事実であります!
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