みんと

密告のみんとのレビュー・感想・評価

密告(1943年製作の映画)
4.0
なんともソソられるタイトル。

フランスの小さな田舎町で“カラス”と名乗る謎の人物から次々と怪文書がばら撒かれる。果たして密告者“カラス”なる人物は誰なのか?!、、、

あまりの字幕の速さと解りづらい和訳にストレスを感じつつ、何度も巻き戻しも試みつつ、どうにかラストを見届ける事が出来て良かった。序盤、中盤は理解が追いつかなくてややモヤモヤ。…なんだけど、後半のあるタイミングでスっと靄が晴れたように俄然面白くなる。

理解の快感がゾゾっと襲って来ると言うか、ギアアップしたスピーディーな展開にまんまと巻き込まれ、2転3転からの綺麗に伏線回収は爽快でもあった。

観終えてみると、かなり練られた印象と、周到な伏線の散りばめ。個人的な推理がすっかり『M』的な心理の方向に傾いたところで見事に覆されるコレまた快感。

そして極めつけは、抜け目なく“カラス”っぽいフォルムの後ろ姿を見届けた時の達成感。全く予想外の嬉しい誤算だった。

…でも、やっぱり、和訳センスはいただけないなあ、、、
みんと

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