真っ黒こげ太郎

モータル・コンバットの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

モータル・コンバット(1995年製作の映画)
3.4
もぉぉぉたる!!!こんばぁぁぁぁあぁぁぁ!!!

このノリノリな主題歌好き。




人間界とは別の次元にある魔界で人類の命運を賭けて開かれる、負けたら最後の死の格闘技大会、「モータル・コンバット」。

弟を殺され復讐に燃える格闘家リュウ・カン、アクションスターのジョニー・ケイジ、サイボーグ凶悪犯カノウ、カノウを追う女刑事ソニア、その他にも怪しいニンジャ軍団等、個性豊かな面々が参加した。

この大会は魔人の部下であるシャン・ツンによって開かれたもので、魔人側が10連勝すると魔界から魔人が現れて大変なことになるというトンデモな大会で、人類側は9連敗で後がない状態だった。

島にたどり着き羽陽曲折の末(適当w)、遂にモータル・コンバットが開始された!!!




実写取り込みの人気格闘ゲームを映画化した、格闘アクション映画。
監督は後にゲームの実写映画作品を数多く手掛ける、ポール・W・S・アンダーソンさん。

最近になって再び実写映画化され、そちらがケレン味に溢れた残酷描写&バトルになってるらしいので気になってたので、予習として見てみた。
因みに自分は格闘ゲームはしないタイプの人間だが、一応どんなキャラが出て、どんな感じの雰囲気なのか知ってます。
(お話に関してはサッパリだけど。)


今作、ポール・W・S・アンダーソン監督作の中でもダントツに評判が悪い。
何だかんだで好きな監督なのであまりディスりたくはない…が、今作は割とイマイチに感じるところが大きかった。
作品の顔であるフェイタリティ(残酷なトドメ)は全くないし、あちこちで展開される格闘アクションも何処かモッサリ気味。
ドラマをアレコレ挟む場面が長すぎて、思ったより格闘シーンも少ないし、そのドラマも何処かガバガバ。
個性的なキャラも沢山出てくるが、割とアッサリ目に退場しちゃう。
CGはまだしもあちこちの美術や衣装も何処かチープ感が漂う。
(「ソルジャー」の時とかは気にならんかったが、今作の場合はアクション方面がイマイチだったために気になってしまった。)


そんな微妙アクションの中で唯一輝いてたのは、リュウ・カン演じるロビン・ショウさん。
この人は香港アクション畑の人らしく、モッサリ気味な本作の中では中々キレのある蹴りや動きを見せてくれた。
(あくまで他のアクションに比べたらのお話だが。)
特に後半の緑ニンジャとの戦いは結構スピーディーで見ごたえアリ。


しかし、他の主演陣もちゃんと動ける感じなのだが、全体的にキレがイマイチな上に、スローモーションの無駄な多用とか撮り方もマズイ感がある。
ラストバトルはロビン・ショウさんと敵ボスとの一騎打ちなのだが、敵ボスの動きがイマイチな上に、最終的に何もできないままフルボッコにされる。
あの緑ニンジャ役の人と交代しろ!!!


お話に関してはよくある格闘トーナメント物だが、どういうストーリーで、どういうキャラなのかが分かったのは良かったかな。
まぁ蓋を開けてみれば「宿命の為に敵ボスと戦う」と言うありがちなお話だったけどね。まぁそこは元が格闘ゲームだからしょうがないのかな。



個人的には個性的な連中や、ロビン・ショウ氏のアクション等の見どころはそこそこにあったので退屈はしなかったが、それでもイマイチな個所が多いし、格闘アクションもイマイチだったのでそこまでオススメはせんかな…。
最近リブートされた実写版の予習や露払いに見るのなら…まぁそこは自己責任でどうぞ。

最後にフォローしておくとポール・W・S・アンダーソンさんは後に「ソルジャー」や「デス・レース」「モンスターハンター」等の良作を手掛けているので、今作とリブート版を比べてアンダーソンさんをディスるのはダメだゾ!!!
(まぁリブート版、見に行くつもりですが…。)