フライ

セーラー服と機関銃のフライのレビュー・感想・評価

セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)
3.6
突然女子高生がヤクザの親分になるめちゃくちゃな内容だが、シュールで秀逸なストーリーとキャスティングで当時は最高に楽しめたし、今も好きな作品。なんと言っても昔気質のヤクザ佐久間を演じる渡瀬恒彦の硬派な演技と、ヤクザの親分、星泉を演じる薬師丸ひろ子の素人っぽさとピュアな演技が、いい感じで相乗効果になり、観ていて気持ちよかった。
目高組の親分が亡くなり、血縁関係にあった女子高生の星泉が跡目を継ぐことになるも、他の組や悪徳警官の陰謀や目論みに巻き込まれて行く、シュールで切ない物語は、今見るとノスタルジーすら感じさせてくれる思い出深い作品。
薬師丸ひろ子が、機関銃で瓶を撃ち抜く場面と台詞が印象的な作品だが、自分にはストーリーが進むに連れ組員への母性とも恋人にすら思える演出と、ラストでの悲しすぎるキスシーンと音楽が、とても切なくもあり、愛らしく琴線にふれる感じが、心地よかった。
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