アヤネ

イン・ザ・スープのアヤネのネタバレレビュー・内容・結末

イン・ザ・スープ(1992年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

2024年77本目。
内容を全く知らず、ポスターの雰囲気に惹かれて見てみたけど当たりでラッキー!
いい意味でアメリカ映画っぽくないというかヨーロッパ映画っぽいふわっと感があって良かったな。白黒ってだけじゃなく90年代の作品とは思えないほど画質も音も荒かったけど、それが余計にこの映画の淡々とした可笑しみを後押ししてる感があって、よく似合ってた。「ラストネームさえ知らないけど」って終わり方も粋で好き。
ジョーはひたすらよかったなー。エグいくらいにいい味出してるよシーモア・カッセル。ジョーは全コマにおいて困ったちゃんおじさんすぎたけども、ヤベー奴だ…って引いちゃいつつ、一緒にいたらつい絆されちゃうんだろうなーっていう魅力にも溢れてて素敵だった。いやマジで本物のヤベー奴なんだけどね。ものすごいさらっとしか描かれてないけど、犯罪に一歩踏み出すことへの躊躇のなさが、彼のいちばん怖いところだよ。
そんなジョーに翻弄されるアルドルフォの若さと真っ直ぐさが、とても可愛らしくてよかったなー。まぁアンジェリカに大真面目に「映画に出してあげる」「君は本物の天使」って言ってるのはジョーほどじゃないなりにヤバかったけどね。「あんたヘン」って一刀両断するアンジェリカに全力で頷いたわ。
そして演じてたスティーブ・ブシェミこの時点で既に35とかだとわかってびっくりした。20代初めくらいの可愛らしさだろ…すごいね。「ファーゴ」のときとさして変わんないんだよ。嘘だろ。すごいね。
ジョーとアルドルフォのシーンはどれも楽しく見られたけど、やっぱダンスの練習するとこがいちばん好きかなー。ちょっと照れくさそうなアルドルフォが微笑ましいし、アドリブか?ってくらいふたりの空気感が自然なのもいい。そしてあんな練習用音源あるとか知らなかったから笑った。欧米人も生まれた時から踊れるわけじゃないんだなぁと思ったり。
あとオープニングでスタンリー・トゥッチの名前に「おっ!」ってなったけど、グレゴワールじゃなくて大家の部下?弟?の方かと思って見てた。若いせいもあるけどやっぱ髪があると判別ができない…。そろそろ覚えたい。
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