ShinMakita

皆殺しの天使のShinMakitaのレビュー・感想・評価

皆殺しの天使(1962年製作の映画)
3.0
ノビレ&ルシアのブルジョワ夫婦が、オペラの終わりに晩餐会を開いた。2人の豪邸に、正装した20人ほどの客が集い、料理の後、音楽や歓談を楽しんで「お開き」の雰囲気となる。が、皆疲れてしまい、なぜか椅子やソファに横になって寝てしまう。翌朝、客が残るサロンを見渡しルシアたちは不快感を示すが、朝食を出せば帰るだろうと楽観する。だが、夜になっても客は帰らない。というか帰れないのだ。なぜか彼らは心理的に邸を出ることができないとパニックを起こし始める。病気で倒れるもの、泣き出すもの、ホストであるノビレを詰るもの、客たちは様々な本性をさらけだし、やがて水も食料も底をついた邸内は、説明不能なシュールな状況へと突入してゆく…





「皆殺しの天使」




有事の際に、既得特権にしがみつく金持ちたちは生活を手放すことが出来ず自滅していく…というのを皮肉と嫌味たっぷりに描いた隠喩映画なのでしょうか?あるいはヨハネの黙示録の最後の審判、もしくは携挙されなかったレフトビハインドな人々の末路を描いた宗教映画とも言えるかもしれません。

いや、政治的・宗教的難解映画というより、不条理SFアニメ(涼宮ハルヒや、うる星ビューティフルドリーマー)の元ネタとして楽しむという単純鑑賞でもいいのかも。ま、良くわかんねーよ、これ(笑)
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