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皆殺しの天使のumihayatoのレビュー・感想・評価

皆殺しの天使(1962年製作の映画)
5.0
DVD同封の解説によると、舞台となる屋敷が立っている「プロビデンシア通り」
「プロビデンシア」とは"神意・節理"なのだそうだ。

このことから、使用人たちを搾取していたブルジョア層への天罰的な風刺作品として今作を見ることも可能だろうが、
個人的には帰りたくても言い出せない、次の日あるけど帰りたくなくて朝後悔するあの打ち上げの感じを思い出すし、マジでそれが"節理"なんじゃないかと思えるレベルで何年も何年も同じこと繰り返してしまっているし、こればっかりは恐らく富裕層だろうがなんだろうが皆んな経験あるでしょね。
という映画に思えて、風刺だ皮肉だと真面目に見るのもどうなんかなと。

正直、登場人物全員どうかと思う人間性だけど、どんだけ金持って生活がしっかりしてて、いい服着てて、マナー知識もバッチリだろうが、極限状態になりゃ人間やる事は同じ。
ヤリ、殺し、食い、争い。
それこそ"神意"なのか。

「OLD」の元ネタな感じがしなくもない。
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