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黒い賭博師 ダイスで殺せの3104のレビュー・感想・評価

黒い賭博師 ダイスで殺せ(1965年製作の映画)
3.3
賭博師シリーズ第7弾。
前作『黒い賭博師』の続きにあたるのだが監督が中平康から江崎実生に代って作品のテイストも一変。ハイペースで快調に進むもののいかんせんドタバタが過ぎ、ストーリーにさして影響を与えないキャストが騒いでいるだけの描写が多い。字は読めないがカードは読めるノン子や、ボスの女でありながらミステリアスさでも人質としての重要さでも結局貢献しなかったルミや、キャラがブレて壊れ気味の坂口・・等々をもう少しうまく動かせなかったものか。再登場の時子に至っては演じる女優が変わったせいもあり、ただうるさく叫ぶ邪魔なやつでしかなかった。

前作の「モノクルの楊」にあたるラスボスは二谷英明演じるヌイ・サップ。腕利きな雰囲気を漂わせるが見せ場に乏しく、最後はよくわからない対決で敗れてしまう。それ以外にも全編、「賭博」で対決する緊張感にイマイチ乏しかったのは残念。

おっと悪口、もとい欠点ばかり挙げてしまった。
良かったところ。前作に続きもちろんアキラはかっこいい。ただただかっこいい。当然のようにアクションもこなす。キャラクターとしては魅力的とは言い難いが、ノン子役の長谷川照子(のベリーショート)がキュート。要らないといえば要らない場面だったが、左卜全の謎の「アーム」はインパクトあり。そして全体的にテンポがいい。くどくど理屈を並べる前に観終えてしまう。
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