方眼

トラ・トラ・トラ!の方眼のレビュー・感想・評価

トラ・トラ・トラ!(1970年製作の映画)
4.0
1970年”Tora! Tora! Tora!”。真珠湾攻撃を日米双方の視点で描く。日本で大ヒット、アメリカでは不入り。ベトナム戦争は一因だが、観比べてシナリオの差が歴然。考証にも労を惜しまず様々なエピソード(上官の朝、丘の上のレーダー、訓練機等)入っているが、米軍側は小さな事実の羅列に留まる。それをフライシャー監督は律儀に撮り、時間経過と情報伝達をそのまま描写、やたらに紙を印字し回し読んでカバンに入れてが繰り返される。かたや日本側はキャラ立ちしており、対照的に書類や電報をあえて読まない。迫力満点の後半戦闘シーンも、ゼロがひたすらカッコよく、ハワイ基地はこれまた律儀に爆破の連続。実機・ミニチュア・セットを組み合わせた特撮、アクシデントも取り込み、これをアメリカ側で作るのはどうかしてると思う。編集者あがりのプロデューサー、エルモ・ウィリアムズは最終的に編集でどうにかなると踏んでいたのか、それはある程度正解。
方眼

方眼