ニクガタナ

憎しみのニクガタナのレビュー・感想・評価

憎しみ(1995年製作の映画)
3.6
パリ郊外のスラム団地を舞台に、貧しくてヒマな若者達の抱える社会への怒りを、多様な人種抱えるフランスの移民問題を織り込んで若々しく描いた、マチュー・カソヴィッツ監督の出世作。全篇モノクロ。撮影方法、アングルなど野心的でスタイリッシュ。仏国版「トレインスポッティング」みたいでかっこいいが息苦しい。警察による仲間への暴行事件から起きた暴動で、警官が紛失した拳銃をユダヤ人青年ヴィンスが拾った事からドラマが悲劇方向に展開。ヴィンス役ヴァンサン・カッセルの独特の顔つきと自然な芝居がかっこよく、以来ファンに。日本では手で拳銃の形を真似ると銃身部分は人差し指1本だが、仏国版は人差し指と中指の2本指なんだぁ!といたく感心して、鏡に向かい劇中のヴィンスの真似した記憶が。つい最近、仏国以外の欧米でも二本指銃身が一般的と知り恥ずかしくなった。
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