"オレらだって、それなりの言い分があるわけよ。多分"
フランス版トレインスポッティング、とでも言うべきクズい若者たちのしょうもない生活と行き場のない喧騒を描いたオフビートな90年代の青春ドラマ。
何となく鬱屈した若者たちと警官の衝突が描かれるが、具体的に何をどうこう争っているわけではない。
纏わり付く不満とぶっちゃけ今どうしたらいいか分からない不安。
これらを何となく斜に構えて、たまたま手に入った銃をチラつかせながらワルぶって、
でも結局自分自身どこへ向かい、何をすべきかなんて分かっていない。
とりあえず、社会や警察のせいにするけれども、本当は分かっている。
「オレらは今どこにいて、どこに行けば良いのだろう」
そんな印象の映画。
途中のブレイクダンスのシーンが何故か強烈に90年代中期の空気感を思い出させたし、
いま自分の町で見かけるマイルドヤンキー達のムカつく顔を思い出させた苦笑
結構、感情のリアリティが描かれている作品だと思いました。