わたふぁ

ダークナイトのわたふぁのレビュー・感想・評価

ダークナイト(2008年製作の映画)
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生きていることが辛くなるので、、、これまで何十回も観たし、もう見ないものかなと思ってましたが、ひょんなことから見なければならず何年かぶりに。


こう、冷静に見ると、ノーラン監督はバットマンになんか恨みでもあるんか、ってくらいカッコ悪く描いていて笑える。

自社から湯水のように湧き出るお金をじゃぶじゃぶ投資して自作した鎧をまとって、夜な夜な、悪人の成敗にでかける。地道です。

普通に考えて、検事としてバッサバッサ摘発していくハービーの迅速さに、拳ひとつでは敵わないでしょう。

さらにその彼に、子供の頃からずっと好きと言えなかったレイチェルの心を持っていかれる。
これだけのお金持ちでイケメンだったら愛人や隠し子が数人いても不思議じゃないレベルなのに厨二病の雰囲気が漂うのはなぜ?
そんな彼にぼんやりと好きと言われて、顔面偏差値がそんなに高くないレイチェル(配役が絶妙っ)にもやんわりと断られてしまうっていうのは、
やっぱりジョーカーが言う通り、バットマンの活動をする彼は「バケモノの俺と同じ」なんですよね。
いや、ジョーカーは「同じ」と表現したけれど、
計画性、合理性、理想を実現する力、そもそもの信念や観念、社会への哲学のし方を見ても同レベルではないと思う。

レイチェルも、そこに気付いてしまったんだろうな、っていう。

ジョーカーをカッコ良く描き過ぎですぞ、ノーラン監督、と思います。