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真昼の決闘のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

真昼の決闘(1952年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

悪党達から町を守ろうと1人奔走する保安官の話。

個の幸せよりも町の平和を選ぶ、主人公ケインがカッコ良い。

ところが、彼の思いとは裏腹に、町の住民達はケインに冷淡な反応を見せる。
結局は自分達の保身しか考えない、無責任な人々。

果たして、彼らは命を懸けて守る価値のある人間なのだろうか?
そんな葛藤に苛まれながら、ケインは決闘に向かう…。



ほぼリアルタイムで進行する物語は1本道で分かり易く、ハイコントラストな映像は今見ても古びていない。
昔の映画にありがちな難解さや、古臭さが感じられなので、現代の映画の様に楽しめた。

例えば、女性キャラクターにしても、自立した女性として描かれるヘレンや、最後にケインと戦う事を決意するエミイなど、ただの守られる存在としては描かれていない。
そうした強い女性像も、現代の映画と遜色なく見れる要因だろう。

個人的にはイーストウッドの『荒野のストレンジャー』を思い出したのだが、やはり本作からの影響を受けて作られたとの事。
本作でモヤモヤを感じた人は『荒野のストレンジャー』を見れば、スッキリするかもしれない。

ちなみに、YouTubeにある町山さんの解説が大変参考になった。
サブテキストを知れば、本作のメッセージがより立体的に理解出来るだろう。
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