ミツバチゴロバチ

キング・コングのミツバチゴロバチのレビュー・感想・評価

キング・コング(1933年製作の映画)
4.0
時代も相まって、女性蔑視、文化の略奪、動物虐待、過失大量致死にも悪びれない興業主と、まあ何から何までヒドい話なのだが、それを補って余りあるほどのコングの魅力よ。

カクカクのストップモーションアニメなのにまったくチャチさを感じさせない。逆に着ぐるみでは表現できないダイナミックな躍動感。

この手の話は、凶暴な生き物が見せる(特にヒロインに対しての)愛情とか悲哀を出して共感を誘いがちなのだが、そこを抑えているのがとてもいい。それでも充分同じ生き物として感情移入できる動きの表現がある。

捕らえたコングの運搬とか、そこ丸々端折るんだ〜と思ったが、それは後のコング再登場のインパクトを有効に引き出す好手だったことがわかる。そういった編集も上手く、起・承・転・結もパキッとしており観やすい。紛うことなきクラシック!