JUN

007/カジノ・ロワイヤルのJUNのレビュー・感想・評価

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)
3.8
これ14年も前の映画なんですね…!

お恥ずかしながら、実は映画を観始めたのがここ数年なのでダニエルボンドの007シリーズを全然観たことがありませんでした…おそらく地上波で『スカイフォール』を観たくらいで……
なので新作公開と、もれなく絶賛ハマり中のベン・ウィショーさんを観ようと、最初から観賞することにしました。

まず、本作の悪役がマッツ・ミケルセンてだけで☆5くらいは行きますね!
007シリーズはなんとなくちょいちょい知ってるのですが、ちゃんと本編を知ってるのかといわれればそうでもなくて「僕の好みは、Baby、君だけさ」みたいなこと言ってマティーニで乾杯みたいなイメージがあったんですが(雑)、案外本当にそういう感じなんですねっ!笑
しかもそれがこのシリーズではあのダニエル・クレイグなわけで。想像以上にいろんな意味でドキドキが止まらない作品なわけです。
お酒に詳しくて、高級スーツを着こなし、スパイとしての絶対的な腕と、立ってるだけで華やぐ容姿……そんな人に口説かれたら勝てるわけないですよね!!
そして、本作はボンドガールにあのエヴァ・グリーン様。個人的にエヴァ様には男性に媚びて欲しくないという勝手な欲求があるのですが、この役は全然ありですし、彼女の出世作となったというのにも頷ける魅力がありました。

ただ、本編のストーリーとしては、思っていたよりもカジノ・ロワイヤルしておらず、今作最大の悪役であろうル・シッフルことマッツのカリスマ的魅力が3くらいだったので、面白かったことは面白かったのですが、ガツンと一つの目的や悪役に一撃を加えてくれなかったことが少しモヤモヤしました…
なんだか話を作り込みすぎて結局ル・シッフルが大物なのかどうかもあやふやで、尚且つ「限られた資金の中でポーカーの腕で勝つ」という緊張感があるかと思いきやなんかよくわからない間にお金なくなったりしてるので、やや初ダニエルボンドで勇足だったのかもしれません。
ただこの微妙な気持ちは、個人的に誰々が実は裏切り者だ!とかよりも「ル・シッフルvsボンドのガチンコポーカーバトル」みたいな、カイジ的な要素を期待してしまったのが原因かと思います。『カジノ・ロワイヤル』って名前ですし……
なので、一概にこの作品が「だからつまらない」とかというわけではないので悪しからず…
マッツの癖のくだりとか毒のくだりとか「カジノ的」にドキドキする要素はおそらくそれだけで、結構「はいオールインします!」「はい、俺の勝ちー」みたいなノリでもう逆に清々しいのかもしれませんけども!笑
期待していたカジノ部分がアニメ1話分くらいの見所しかなかったので、個人的には非常に惜しい作品だったということで……

しかし、キャストのゴージャスさと、007シリーズという看板がストーリーを後押ししていて、結果として全体では非常に見応えのあるアクション映画になっていたと思います。
とても洗練された英国感あふれるロイヤルさが魅力的な世界観で、スパイ作品の原点ともいえる『007シリーズ』がここまで人々の憧れになった理由もわかる気がしました。あの真似できないスマートさ、憧れてしまいますよね……!
JUN

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