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沈黙の報復のsugasanのレビュー・感想・評価

沈黙の報復(2007年製作の映画)
2.3
セガール本人がちゃんと演技して、ちゃんとアクションしてる映画。

当たり前だろと思うかもしれないが、格闘シーンはスタントダブル、酷い時にはただ森を歩いてるだけのシーンでも明らかに別人、アテレコの声すら別人という近年のセガール映画では、もはや本人がスクリーンに映っているだけで奇跡。

本作は冒頭で殺された警官の父親であること、名前がサイモン・バリスターであること以外は全く素性が語られないセガールが、息子を殺した犯人を探す道すがら出会った容疑者を片っ端から血祭りにあげていくという、ある種の災害映画と言える。

異様なまでに多い顔面のアップ、スクリーン合成丸出しの運転シーン、アセロラドリンクみたいな色で盛大に吹き出す血飛沫もB級感を際立たせる。

息子の死にある程度関与してるであろうギャングのボスを何故か見逃すラストも意外性を狙ったのかもしれないが、あまりうまく機能しているとは思えない。

ワーナー、ミレニアムフィルム離脱後の作品はほぼゴミなセガール映画の中ではかなりマシな部類に入るが、本作をわざわざチョイスするくらいなら『沈黙の戦艦』か『暴走特急』をもう一度観たほうがいい。
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