テロ、強盗殺人、巨額の負債から南米にトンズラした人生どん詰まりアベンジャーズがニトログリセリンを満載したトラックで地獄のドライブ。
本題に入るまでが長すぎるし、この描写いる？と首を傾げたくなるシーンもあるが、ニトロ輸送シーンはさすがの迫力。
メインビジュアルにもなっている吊り橋シーンは本作のクライマックスとも言え、暴風雨でトラックが何度もひっくり返りそうになる場面は下手なホラーよりも肝を冷やす。
ミニチュア特撮にも見えないし、一体どうやって撮影したのだろうか。
登場人物が時に対立したり、起点を効かせて協力したりと、映画的なカタルシスもあるにはあるが、フリードキン監督の冷徹な演出のおかげで終始気が休まらず、見ているこちらも地獄を追体験させられる。
長い間その全貌を知ることが出来なかった伝説の作品の封印解除という話題性が先行している印象もあったが、噂に違わぬ超大作として一見の価値は確かにある。
