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インディ・ジョーンズ/最後の聖戦のギズモXのレビュー・感想・評価

4.0
僕、本作の終盤、インディ達が本当の聖杯を当てる場面を見てるといつもこう思わされるんすよ。
「聖杯は黄金製ではないはず」
「イエスは大工だったから」
いや、"大工だから黄金製ではない"は違うでしょ、と。
イエスキリストは王族ではなかったとか、最後の晩餐が行われた場所は宮殿ではなかったとか、そういうイエスキリストの人としての身分を的確に表す答えだったら正解だと思うよ。
でも彼は大工だったから、では不十分だ。
大工は黄金の杯使ったらだめなの?
それ大工に対して失礼すぎません?
あとイエスキリストは大工辞めてるからね。

あなた先生でしょ、テストで生徒がそんな曖昧な答案を出してきたら◯にしちゃうような人なの?と、そう突っ込まざるを得ない。

『運命のダイアル』とても楽しみですね。
てな訳で今回は『インディジョーンズ』シリーズの第三作品目『最後の聖戦』を。
最後の晩餐でイエスが使った聖杯を求めて、我らが考古学者インディジョーンズが、父親と協力しながらナチスと激しい争奪戦を繰り広げるストーリー。
娯楽大作というにはあまりにも悪趣味だった前作、前々作と比べて表現がマイルドになった本作。
ちょっと子供向けにしすぎと思えるものの、遺跡での謎解き要素やドッグファイトにカーチェイス、戦車戦などなど、冒険活劇のお約束とも言える要素をふんだんに詰め合わせており、まるで子供の頃に読んだ絵本を映画という形で再現した的な面白さが溢れている。
ストーリーもキリスト教の重大なテーマの一つである父と子の関係性にフォーカスがされてあり、インディの内面的な思いがシリーズで一番描かれているのも特徴だ。

本作で一番重要な役割を担っているのが、インディの父親、ヘンリーを演じるショーンコネリーだろう。
アーサー王の聖杯伝説を生み出したイギリス、スコットランド出身の俳優であり、『インディジョーンズ』シリーズの父親的存在である『007』の初代俳優がインディの父親を演じるというこの意味合い。
スピルバーグの『007』に対するリスペクトを強く感じさせられる。

ラストの良さはシリーズ随一。
横一列に並びながら夕日に向かって馬を走らせる爽快感がとてもいい。

【追記】
『運命のダイヤル』どうしてこうなったー!
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