ワイズマンを意識したドキュメンタリー。『AA』と対極かつ双璧をなす。オーヴァーラップ。写真。終始リラックスした雰囲気。スタジオで談笑。水を飲む。メイクシーン。お腹すいたからごはんを食べに行く。窓の外の子どもを映す。

撮影たむらまさき。贅沢な時間。また沖縄に行きたくなった。
空気のような演出をするカメラと圧倒的に顔を捉えたりする。
彼女の潤む目が凄い。

早稲田松竹にて。
オーバーラップ、画層映画。
民謡という伝統の継承者として
上原知子は様々な狭間、中間、境目にいるということだろう。
時に別々のアングルが人物を中心に重なり合ったり
かつての記憶（写真）がライブシーンと
オーバーラップして重なりあったり。
レコーディング時の談笑風景のアングルの異様さも忘れ難い。
反射で様々なものが映り込み（特に時計は意図的だろう）
人物は上手側に押し込まれていたり。
そこにも画の層（レイヤー）が見て取れる。
終盤の窓の抜けで明らかになる奥行きもまた然り。
メイクシーンは他の方が指摘されていたように
「書かれた顔」を思い出した。