科学万能説に疑問を持った人々が、やがてオウムを代表するようなオカルト・スピリチュアリズムに傾向していった時代に妙にリンクするストーリーが面白い。
2時間強の全てが全て、病的なまでに余白のない作画の嵐に肝を抜かれる。
これもうロストテクノロジーの類ではないだろうか。
最初の春木屋のシークエンスをずっと見てられる位凄い。
所謂、二重構造のお手本のような作品。
鉄雄と金田の関係性が、そのまま世界に影響を与えているという意味ではセカイ系の系譜なのかなぁ。
独特な世界観ではあるが、「攻殻機動隊」のような一般人置いてきぼりにしない程度にわかりやすいところが非常によろしい。
出崎作品のごとく、台詞説明なくしてそれぞれのキャラクターのイメージをつかめるようになっている構成は流石。
ラストの台詞は「お前鉄雄なのか?」に対するアンサーと考えたい。
東京オリンピックの予言はあまりにも有名だが、ちゃっかり下の方に「開催反対」ポスターがいっぱい貼ってある部分も見逃せない。笑