くぅー

愛を読むひとのくぅーのレビュー・感想・評価

愛を読むひと(2008年製作の映画)
3.9
原作はもちろん未読で、赤裸々な序盤からどう転がるのか、興味津々となり・・・ある秘密を境にしての中盤からは一転して重くはなるが、一気に見ることができた。

そう、スティーブン・ダルトリー監督の持ち味の、力強さと繊細さが絶妙にブレンドされた演出に、今回も見事に惹き込まれたのは確か。

しかし、部分部分で何か省略されてるのでは?と感じたのも事実で・・・特にハンナがあの状況下でもその秘密を頑なに守る部分は知りたかったし、サイドストーリーとしてのあの親子の裁判が語る歴史的事件も、終盤でちょっとしたポイントになるので、映像として見せて欲しかった。

にしても、シンプルな原題"The Reader"には大いに納得できたし、切な過ぎる愛を描いた良作の余韻には浸れましたね。

キャストでは、まずはやはりケイト・ウィンスレット・・・今回も表情の演技が圧巻で、脱帽の域でしたね。
対する少年役のデヴィッド・クロスも、初々しくも堂々たる演技で・・・レイフファインズにブルーノ・ガンツらの流石のサポートも良かった。
くぅー

くぅー