みむさん

ウォール・ストリートのみむさんのレビュー・感想・評価

ウォール・ストリート(2010年製作の映画)
3.0
ゲッコー、エンジンかかるの遅いし…ゲッコーもっとガンガン来い!と思ってしまう。 

前作が大好きすぎてハードルアゲアゲで見たのが失敗だった。

ゴードンゲッコーという男が貪欲で、金の亡者であってもキャラ的には魅力的に見えた前作に比べ、本作では、中盤まではそのかけらも無い。出所後なので😅

それに加え、リーマンショック後の不景気時代だけにあえておとなしく見せたのかもしれないけど、それじゃフツーすぎるんだよ。そこからまたギラギラ感を取り戻すのがゲッコーじゃないか?と思わずにはいられない。

言動はあいかわらず自信に満ち溢れてるけど、あまり大胆な行動はとらない。出所後なので😅
合法の範囲内でどれだけ大きくゲッコーが出るのかが見たいんだよ。

自分達の慣れ親しんだ土壌(金融界)でゲッコーが派手にやってくれるのが、ヒヤヒヤであり、ドキドキであり、観てて楽しいんだよね。
(もちろんフィクションと割り切ってるから)それがなくなったらあんまり…と、同僚達にもそんな意見が多かった。

善良な小市民を描くなら地味に暮らす人でもいいけど、私が見たいのはあの貪欲なゲッコーだった。

マネーゲームというワリにはいたってシンプル。「すべて与えて、そして奪った」なんてキャッチは大げさすぎ。

それに、もっとスリリングで、乱高下する展開を期待してたが、そーゆー感じでもない。

前作はネタが金融にもかかわらず娯楽映画的でかなり楽しめたが、今回は、へんに時事ネタを絡めたわりにそれがイマイチストーリーに絡んでないためちぐはぐな印象を受けた。

あの「9.16の会議」のコピペのような場面は(セリフまでほぼ一緒)時期が時期だけにどうしても入れたかったんだろうね。どうしてもそこに絡めたかったんだろうね。

ただ、あの人は○○証券のあの人で、あいつは○○銀行のあの人というように、実際のあの会議に当てはめるという楽しみ方はあったけど。

ゲッコー復活か、娘婿(候補)の「あの人」への恨み晴らしに焦点を絞ってじっくり描いてくれたほうがよかった。

終盤にゲッコーらしさが戻っていたけど、もう遅い😵
もっと序盤からグイグイいってほしかった。彼ならどん底から這い上がるのも早いはず。なのに、エンジンかかるのが終盤じゃあねぇ。

むしろ、本格復帰後(終盤のその後)のゲッコーを描いたほうが面白かったに違いない。きっと表に出ずとも、影響力を持って、腹黒く人を操るに違いない。懲りずに法の目をたくみにくぐりぬけようとするに違いない。万が一3作目やるならそれでお願いしたい。

ゲッコーにはそんなキャラを期待しちゃうんだ。

決して品行方正になってないあたりは、いかにも彼らしいが、やっぱり物足りない。

個人的に見所だったのはゲッコーのスピーチぐらいかな。