ゆれるの8637のレビュー・感想・評価

119分間あっという間だった。まだ女性監督のあまりいなかった時代に"彼女"が残した傑作に釘付けに。

西川監督作で（特に「すばらしき世界」と比べて）一見して描かれているのは「真面目を装う人間を通して問う倫理観」だと思っている。今作もラストシーンで、猛はこんな事を言って良いのかと思ったりした。

そして、香川照之が徐々に洩らしていく"人間の性"が凄く、こちらも凄かった「クリーピー 偽りの隣人」をも凌駕していた。彼はそういう役どころの意味で日本に欠かせない俳優だった。