HicK

ラヂオの時間のHicKのレビュー・感想・評価

ラヂオの時間(1997年製作の映画)
4.3
《監督デビュー作。既に三谷幸喜》

【My Best of 三谷】
監督の作品を全て見てる訳ではないけど、ドラマ「王様のレストラン」や映画「有頂天ホテル」と同じぐらい好きな三谷幸喜作品。今作もやってる事アホ(いい意味で)、伏線回収がくだらな過ぎる(いい意味で)、ちっさい物語(いい意味で)、最高。

【三谷カラー】
初監督にして、もう三谷幸喜。冒頭からの長回し、伏線の植え付け、ミニマルな舞台、豪華な俳優陣、そして馬鹿馬鹿しさ。ありえない可笑しさと巧妙さのバランスが好き。以前から脚本家として注目されていたとは言え、初監督作でこの豪華メンツを集められるってすごい。

【鈴木京香=三谷幸喜】
セールスマンとパチンコ屋店員の恋愛劇が、いつのまにか宇宙が絡む壮大なスペクタクルSFに…。暴走ヤバい。でも、鈴木京香が演じた役のように、現実のTV界で作家が置いてきぼりになる事も想像できる。そんな経験を作品にして、ヘラヘラ笑いながら業界に殴り込むかのようにリベンジしてしまう三谷氏のセンスが好き。ちなみに鈴木京香は"うわずった声"が最高だった。

【ツボ】
・王様のレストランから同じような役回りの西村氏 笑。

・千本のっこ役、戸田恵子、好きすぎる。

・唐沢寿明って主演にもってくると、なんか収まりが良いよなぁ。好きな俳優。

【ただ、】
リマスター希望!

【総括】
本当にミニマルな世界観が魅力的。心地よいオタク感ある脚本が好き。皮肉を混ぜつつ、ドタバタしながらも最後はホッコリさせる。のちの作品にも言えるが「お仕事ムービー」としても面白い。(くだらない)伏線の数々にクスッとさせられる大好きな作品。
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