このレビューはネタバレを含みます
イロモノと思ってあなどっていたら、中々どうして。とかく美談で済まされる忠臣蔵の闇の部分にスポットを真正面から当てた骨太な映画であった。クレジットに原作・山田風太郎とあったので、流石である(読んだことないけど)。
闇の部分というのは赤穂浪士達の周辺の人達への負担のこと。仇討ちに燃える赤穂浪士達の傍らでは女郎となる家族や身をやつす者が少なくなかったのであった。そこらへん大石アンタどう考えてんだ!と丹波哲郎がストレートに問いただす。しかし最後は大石内蔵助が1枚上手。すっかり丹波を説得してしまう。うーむ、この大石のスーパーヒーロー感。おそろしや。
事前の情報でくの一のお色気で赤穂浪士を悩ませるということを聞き齧っており、期待で胸と下半身を膨らませていたが、暴発するほどのものではなかった。本編中に忍術が色々登場するが、人が入れ替わったり中々楽しい忍術であった(でも、忍術のバリエーション少なくちと寂しい)。
まぁ何はともあれ、エロの力というのは存外馬鹿にできぬものだと、しぼんだ胸と下半身と私。