butasu

プライドと偏見のbutasuのネタバレレビュー・内容・結末

プライドと偏見(2005年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

驚くくらい何ということのない恋愛映画だった。原作が古典らしく、すれ違った二人が結ばれるだけという、本当にシンプルなラブストーリー。

決して空気を読んだり物怖じしたりせずに常に自分の意志を明確に言葉にする主人公にとても好感をもった。演じたキーラ・ナイトレイも凛として良い。父親役のドナルド・サザーランドが、出番が少ないのに圧倒的存在感だった。ラストの演技が地味だが素晴らしい。

演出も悪くないし最後まで飽きずに観続けることはできたのだが、観終わった後に本当に何も残らなかった。こんなタイトルと重苦しい空気の割に、中身は結局恋愛のみを描いたあまりに普通の話だったから、拍子抜けしてしまった。何か起こりそうな空気に引っ張られて観続けてしまうので映画として良くできているとは思うが、こんなにマジで何も起こらないまま無難なハッピーエンドを迎えることってあるんだな。巨大な饅頭を出されてなかなか餡にたどり着かないと思ったらそのまま食べ終わってしまい、いや別にこれはこれで不味くはないけど…という気持ち。あまり上手い例えではないが。
butasu

butasu