ぼうるちゃん

甘い生活のぼうるちゃんのレビュー・感想・評価

甘い生活(1959年製作の映画)
4.3

甘い生活という響きだけで、勝手に小洒落たメロメロかわいいドラマと思って見たらびっくり!
途中から「待って、これ一生に一度くらいの映画体験なんじゃないの!?」みたいな、背筋伸ばす感じ。笑

お祭り騒ぎのシーンも至高であるが、何より闇を覗き込む映画だったんだね。
パパラッチの描写などもね。
おやっさんの後ろ姿も美しい。
あと女性の背中がみんな綺麗、肩甲骨にのったふくよかな肌、「私も姿勢を治して、年取って太ったとしてもこの路線でなんとかやれないもんやろか」とまた脱線の夢想。

主人公ややキモいなーと思いつつも、若干共感し始めたところで、最後の一撃。
幽霊探しとオカルト、神秘体験も示唆的、そして朝日が美しい。ずっと見ていられる。

海もいいね。打ち上げられるものたち。波の音でかき消される、美しい。
こんなに色んな気持ちになるなんて!